【速報】2025-2026日本カー・オブ・ザ・イヤー決定!受賞車「フォレスター」はなぜ選ばれた?プロが実車を解説
ニュースリリース
2025.12.04

こんにちは、ガレージシステムです。
2025年12月、ついに今年の「日本カー・オブ・ザ・イヤー(JCOTY)」が発表されました。
数ある強豪を抑え、見事イヤーカーの座に輝いたのは、スバルの「新型フォレスター」です。

「スバルが選ばれたの?」
「ハイブリッドになったって聞いたけど、何が変わったの?」
今回の受賞は、単なるモデルチェンジへの評価ではありません。
「スバルの魂(水平対向エンジン・AWD)」と「世界最強の環境技術(トヨタTHS)」が融合した、日本の自動車史に残る転換点だからこそ選ばれたのです。
今回は、カタログを見るだけでは分からない「機械としての凄み」を、整備士ならではの専門的な視点も交えつつ、分かりやすく徹底解説します。
熊本で長く乗れる「本物のいい車」をお探しの方、ぜひ最後までお付き合いください。
なぜ「歴史的」なのか?受賞の背景にあるドラマ
まず、この車がなぜプロから絶賛されたのか。その理由は「弱点の完全克服」にあります。
これまで、スバル車は「走りの楽しさ」「雪道での無敵の強さ」「衝突安全性」において世界トップレベルの評価を得ていました。しかし、唯一にして最大の弱点が「燃費」でした。
水平対向エンジンと常時全輪駆動(AWD)という構造上、どうしても燃費数値ではライバルに劣っていたのです。
しかし今回、スバルはプライドを捨ててトヨタのハイブリッドシステム(THS)を導入し、それを自社のエンジンと完璧に調和させるという離れ業をやってのけました。
💡 ここがポイント
「燃費が悪いからスバルを諦めていた」という層にとって、ネガティブな要素がゼロになった。
まさに「鬼に金棒」状態になったことが、受賞の決定打となりました。
整備士が唸る!新型フォレスターの「技術的」な3つの特徴
ここからはリフトアップして下回りを見ないと分からない、メカニズムの深層に迫ります。
1. トヨタ製だけどトヨタじゃない「次世代e-BOXER」
今回の目玉であるストロングハイブリッド。実はこれ、トヨタのシステムをポン付けしたわけではありません。
通常、トヨタのハイブリッド(THS)は横置きエンジン用ですが、スバルはこれを縦置きの水平対向エンジン用に再設計し、トランスアクスル(変速機)の中にモーターを収めました。
🔧 メカニックの視点:なぜ「プロペラシャフト」を残した?
一般的なハイブリッド4WD(E-Fourなど)は、後輪をモーターのみで回すため、前後の機械的な繋がりがありません。
しかし、新型フォレスターはあえて「プロペラシャフト」を残し、エンジンとモーターの力を機械的に後輪へ伝えています。
これにより、スバル特有の「路面を蹴り出すダイレクト感」や、高速道路での直進安定性を犠牲にすることなく、ハイブリッド化に成功しています。
【要するにどういうこと?】
「プリウスみたいに燃費が良いのに、ランクルみたいに悪路もガンガン走れる」という、矛盾した性能を両立しています。
2. 骨格が違う。「フルインナーフレーム構造」の完成形
ボディの作り込みも熟成の域に達しました。特に注目したいのが「フルインナーフレーム構造」と「構造用接着剤」の多用です。
従来は、ボディの外板と骨格を別々に溶接していましたが、新型では骨格全体を強固に組み立ててから外板を合わせています。人間に例えるなら、体幹を徹底的に鍛え上げたアスリートのような状態です。
🔧 プロの着眼点
リフトアップして見ると、サスペンションの取り付け剛性が異常に高いことが分かります。
足回りがボディに負けてヨレることがないため、ダンパー(衝撃吸収装置)が設計通りに100%仕事をしてくれます。
【要するにどういうこと?】
段差を乗り越えた時の「ドスン」という衝撃が、「トン」という軽い音に変わります。
車体が無駄に揺れないので、長距離ドライブでもお子様が車酔いしにくくなります。
3. 「2ピニオン電動パワステ」によるハンドリング
地味ですが、運転好きにはたまらないのがこれ。ステアリングの機構に、高級スポーツカー顔負けの「2ピニオン式」を採用しています。
ハンドルを切る軸と、モーターがアシストする軸を分けることで、摩擦(フリクション)を低減。路面のザラつきやタイヤのグリップ状況が、掌(てのひら)に伝わるようになっています。
【要するにどういうこと?】
思った通りのラインを走れます。カーブの途中でハンドルを切り足したり、戻したりする修正操作が減るため、運転していて「上手くなった」と感じるはずです。
激戦の裏側:最後まで競り合った「ホンダ プレリュード」の存在
今回の選考会を語る上で、どうしても外せない車がもう一台あります。
フォレスターと最後まで大賞を争い、僅差で次点となった「ホンダ プレリュード」です。

なぜプロの票が割れたのか?
伝説の「デートカー」が最新のハイブリッドスポーツとして復活。
私たちメカニックが驚愕したのは、ハイブリッドなのにMT(マニュアル)車のような変速ショックを擬似的に作り出す制御技術です。
「操る楽しさ」という点では、正直フォレスターを凌駕していました。
それでもフォレスターが選ばれた理由
「ロマンのプレリュード」か、「実用のフォレスター」か。
最終的にフォレスターに軍配が上がったのは、「誰がどこに乗っていっても快適である」という普遍性が評価されたからでしょう。
プレリュードのような趣味性の高い車に対し、フォレスターは多くの人の生活を支える車です。「日本全国、どんな天候や道路環境でも安心して走れる」という圧倒的な信頼性が、審査員の心を動かしたのだと推測します。
※もちろん、ガレージシステムではプレリュードのオーダーも可能です。「実用性よりロマン!」というお客様、大歓迎です。ぜひ熱い商談をしましょう。
熊本のドライバーにこそ「フォレスター」が必要な理由
技術解説が長くなりましたが、結局のところ「熊本で乗るのにどうなのか?」が一番重要ですよね。
結論から言うと、熊本の道路事情においてこれ以上の選択肢はないかもしれません。
●3号線・産業道路の渋滞ストレスを軽減
熊本市内の慢性的な渋滞エリアにおいて、進化した「アイサイトX」の渋滞時ハンズオフ支援(条件付)は絶大な威力を発揮します。また、ハイブリッド化により、ストップ&ゴーの多い市街地でも静かでスムーズな走りが可能です。
※アイサイトXの搭載およびハンズオフ機能は、グレード別設定となります
●阿蘇・ミルクロードの濃霧と雨
阿蘇方面は天候が変わりやすく、突然の濃霧やゲリラ豪雨に見舞われることがあります。
そんな時、4輪が常に路面を捉え続ける「シンメトリカルAWD」の安定感は絶大です。
●火山灰への強さ
意外な盲点ですが、フォレスターはドアの下端がサイドシル(敷居)を覆う形状になっています。
これにより、雨や火山灰で汚れたボディのまま乗り降りしても、ズボンの裾が汚れません。
こういった細かい配慮が、「道具として優秀」と言われる所以です。
まとめ:これは「指名買い」すべき一台です
2025-2026 日本カー・オブ・ザ・イヤー大賞、新型フォレスター。
「燃費」「走り」「安全」「使い勝手」。すべてにおいて妥協を許さなかったエンジニアの執念を感じる一台です。
唯一の懸念点は、今回の受賞とハイブリッド化の人気により、世界的にオーダーが殺到し、新車の納期が長期化する可能性が高いことです。
(特に半導体不足の影響が残るオプション等は注意が必要です)
「まずはカタログだけ見たい」「今の車の下取り額を知りたい」「試乗車が入ったら連絡が欲しい」
どのような段階でも構いません。この歴史的な一台に興味を持たれた方は、ぜひお早めにガレージシステムへご相談ください。
プロのスタッフが、お客様のライフスタイルに合わせた最適なグレードとオプションをご提案いたします。







